タイでの資産運用ガイド【ISJ】
この記事ではタイでの資産運用を検討する外国人向けに、不動産投資、銀行口座、株式、海外資産運用の方法やリスク、税金について詳しく解説します。タイ滞在中も安心して海外の資産を管理するための重要な情報を提供します
目次
タイ国内の資産運用
タイの不動産投資
タイで投資・資産運用する最も一般的な方法の 1 つは、タイの不動産投資になります。タイの不動産市場は活況を呈しており、国内外のバイヤーを惹きつけています。タイには、マンションや別荘から土地や商業ビルまで、さまざまな物件があります。バンコク、チェンマイ、プーケット、パタヤ、ホアヒンなど、さまざまな場所から選択することもできます。
タイ不動産運用を行うメリット
- 高い賃貸の利回り
物件を入居者や観光客に貸し出すことで、安定した収入を得ることができます。タイの平均賃貸利回りは約 5% で、他の多くの国よりも高くなっています。
- 資産価値の増加
時間の経過とともに不動産価値が上昇するメリットがあります。タイの不動産市場は数十年にわたって着実に成長しており、今後も成長を続けると予想されています。
- ライフスタイルのメリット
タイを訪れた際に物件を住居又は別荘として使用できます。また、プール、ジム、ラウンジなど、物件に付属するアメニティや設備も好きな時に利用できるメリットもあります
タイ不動産運用で注意する点
- 法的制限
外国人は、基本的にタイの企業を通じて投資しない限り、個人でタイで土地を所有することはできません。又外国人はコンドミニアムの総面積の 49% までしか所有できません。
- 市場の変動性
タイの不動産市場は、政情不安、経済の低迷、自然災害、パンデミックなど、さまざまな要因の影響を受ける可能性があります。
- メンテナンス費用
修理、改築、公共料金、管理費、保険、税金など、不動産のメンテナンスにかかる費用を考慮する必要があります。
- 文化の違い
タイの家主、借主、代理人、当局と取引する際には、文化の違いに遭遇する可能性があります。彼らとコミュニケーションを取り、交渉する際には、敬意と忍耐が必要です。
全体的に、タイの株式市場への投資はやりがいのある経験となる可能性があります。ただし、投資の決定を下す前に、調査を行い、関連するリスクを理解することが重要です。
タイの銀行の定期預金や投資信託
タイで最も手軽に、且つ低リスクで投資・運用できる資産運用して、タイの銀行の定期預金や投資信託が挙げられます。基本的に定期預金口座はお金を預けておくのみで利息を受け取れ、又投資信託でも銀行の専門の担当者に運用を任すため、基本的に自分で運用を行う必要はありません。
タイの銀行での定期預金
銀行の定期預金は、最も安全で安定した資産運用の一つとして、多くの投資家に選ばれています。タイの銀行は比較的信頼性も高く、魅力的な金利を提供しています。【例：バンコク銀行の定期預金口座】以下に、タイの銀行定期預金の主な利点を挙げます：
- 安全性: タイの銀行は政府によって規制されており、預金者の資金は保護されています。
- 安定した利回り: 定期預金は市場の変動に影響されにくく、安定した利回りを期待できます。
- 柔軟な預金期間: 多くの銀行は、短期から長期までさまざまな預金期間を提供しており、投資家のニーズに応じたプランを選ぶことができます。
2％近くある金利の高さは、日本の銀行と比較しても遥かに良く、日本以外の国で定期預金口座を持つ需要は急増しています。
タイの銀行での投資信託
- 多様な投資先: 債券、株式、不動産など、さまざまな資産クラスに投資できる投資信託があります。
- プロの運用: 専門家によって運用されるため、個々の投資家が直接管理する必要がありません。
- 分散投資: 複数の資産に分散して投資することで、リスクを分散し安定したリターンを目指します。
投資信託の商品により、リスクは自分である程度コントロールできます。ハイリターンを狙えるハイリスクな商品から、債券などが中心の低リスクのものまで幅広い商品の中から選択が可能です。
タイの株式市場への投資
タイで投資するもう一つの方法は、株式市場を利用することです。タイには、投資家に幅広い証券を提供する、よく発達した規制された株式市場があります。
エネルギー、金融、消費財、テクノロジー、ヘルスケアなど、さまざまな分野や業界の株式を見つけることができます。
タイ証券取引所 (SET) は、タイの主要な証券取引所です。1975 年に設立され、バンコクに所在しています。SET には 700 社を超える上場企業があり、時価総額は 1 兆ドルを超えています。
タイの株式市場に投資する方法はいくつかあります。個別株に直接投資することも、SET 指数を追跡する投資信託や上場投資信託 (ETF) に投資することもできます。
タイ国外の資産運用
タイ国内の証券会社や資産運用方法は金融機関自体が少ない中、外国人の口座開設に対応している所も限定されてしまいますが、タイにいながらにして、海外の証券口座やFX口座、仮想通貨の口座を開設し運用する事も可能です。タイ居住中でも海外での資産運用自体には基本的に制限はありません、タイ国内に利益を持ち込んだ場合のみ（タイの銀行に出金した場合に）所得税の対象になります。※タイに持ち込まない限りは課税対象にはなりません。
株式・投資信託・ETF
海外の証券口座では、異なる国や地域の資産に投資することができ、投資リスクを分散させる事が可能です。数多くある証券会社やブローカーを通して、タイ株に限らず無数にある商品にアクセスする事ができるため、より有利な戦略を立てる事が可能になります。世界中の異なる市場に投資することで、リスクを分散できます。例えば、アジア、ヨーロッパ、アメリカの株式や債券に投資することで、特定地域の経済変動に対するリスクを軽減させることができます。
FX｜為替取引
タイに滞在しながら海外のFX口座で資産運用する事は可能です。又、純粋に為替リスクを効果的に管理するために、ヘッジ戦略としてFXを利用するケースもあります。
具体的なアプローチ: 海外の数あるFX業者の口座を開き、取引をスタートできます。多くの海外FX業者はタイ移住者でも（タイの住所を利用して）開設する事ができます。
仮想通貨｜暗号資産の取引
仮想通貨もタイでは違法ではありません。タイ人ではない我々外国人は、タイ国内に限らず海外の業者を利用して仮想通貨の取引を行う事ができます。
具体的なアプローチ: 同様にタイの住所を利用して、海外の取引所の口座を開設する事が可能です
海外【タイ国外】の資産運用で得た利益の課税について
タイの居住者としての課税義務
- タイに居住する外国人は、タイ国内外の所得に対して課税される可能性があります。タイの税法では、タイに180日以上滞在する者を居住者とみなします。
- タイ国外で得た所得は、その所得がタイに持ち込まれた場合にのみ課税対象となります。ただし、所得がその年の翌年に持ち込まれた場合は課税されません。
税務専門家への相談
タイでの税制はあいまいな部分も多く度々変更されることがあるため、最新の情報を把握するために、税務専門家や会計士に相談することを推奨します。特に複雑な税務状況や複数の国で所得を得ている場合、専門家のアドバイスを受けタイでの課税ルールを詳細に把握する事でリスクを最小限に抑え、適切に税務を処理することができます。
まとめ
