タイ政府、仮想通貨取引に対するVAT税を撤廃

タイ政府は、2024年1月1日から仮想通貨取引に対する付加価値税（VAT）の免除を開始した。この措置は、タイをデジタル資産のハブにすることを目指す戦略の一環である。これにより、仮想通貨およびデジタルトークンの取引から生じる所得に対する7％のVATが免除され、証券取引委員会（SEC）の監督下にあるブローカーやディーラーも対象となる。この免税措置は無期限で適用され、タイのデジタル経済を促進することが期待されている。

政府は、この政策がデジタル資産市場の成長を支えると同時に、タイを地域のデジタル資産ハブとして位置付けることを狙っている。特に、これまで免税措置が適用されていたデジタル投資トークンの第三者への移転も引き続き免税対象となる。加えて、当局は2019年の証券取引法を改正し、デジタル投資トークンを証券に類似させる方向で検討を進めている。

これらの動きは、タイが海外のデジタル資産投資家にとって有力な選択肢となることを意図しており、仮想通貨市場のさらなる拡大に貢献する可能性が高いとみられている。しかし、政府は同時に、金融システムの安定性を確保しつつ、発展の可能性を活かすことが重要であると認識している。