タイは、2024年12月から2025年6月の間に、新しい電子旅行認証（ETA）システムを導入し、国境管理を厳格化する。このシステムは、空路、陸路、海路で入国するすべてのビザ免除外国人に対して義務付けられる予定だ。ETAは技術的にはビザではないが、シュンゲン諸国のETIASプログラムに似たコンピュータ化されたセキュリティチェックとして機能する。このシステムの目的は、安全性の向上、不法移民の抑制、そして健康リスクの監視にある。
外国人訪問者は通常、24時間以内にETA承認のメール確認を受け取ることができる。ただし、申請に必要な書類についてはまだ明らかにされていないが、宿泊証明や出国旅行の証明が必要となる可能性が高い。現在、タイは93カ国の市民に対して60日間のビザ免除入国を提供しており、これを地元の移民局で90日まで延長することが可能だ。また、外国人はボーダーランを利用して滞在期限をリセットすることもできる。しかし、新しいETAシステムでは、このような連続入国を制限する措置が導入されるかどうかは不明だ。
ETAは無料で発行され、政府のeポータル（www.thaievisa.go.th）を通じて申請することができる。承認されると、旅行者はQRコードを利用して電子入国ゲートを通過することができる。このシステムでは、犯罪記録やパスポートの真正性に関するチェックも行われ、移民デスクでの対立を回避できる可能性がある。
ETAの取得が必要なのは、オーストラリアやニュージーランド、イギリス、カナダ、アメリカ、中国など、約100カ国からの旅行者だ。ETA申請はオンラインで処理され、訪問ごとに申請が必要となるが、手数料は無料となる予定だ。ETA承認後は、自動化されたパスポートゲートを利用することで、スムーズな入国が可能となる。また、ビザ免除国からの観光客やビジネストラベラーは、最大60日間タイに滞在でき、到着時にさらに30日間の延長が可能だ。
